おぉっ!今回は相談事例なんですね
お客様から氏名等なければとご了承いただけたので共有できればと思います。
FP相談事例(住宅ローン71歳で完済予定)
40代ご夫婦 長男中学生 次男小学生 世帯年収500万円 金融資産400万円 住宅ローン残債2600万円 毎月30万円の支出
個人事業主で奥様も経理等でお手伝いお仕事について今後の経営が厳しいとの見通し。
しかし住宅ローンは71歳で完済予定で出来れば繰り上げ返済も念頭に今後のことを検討したい。
見直し
ここでは細かい見直しについて触れませんが、毎月の支出の約1/3が住宅ローンで、借り換えも含めシュミレーションをする。
借り換えの結論から言えば、借り換えをしても大きな成果が得れないとなりました。
この借り換えについては、現在の住宅ローン金利が影響するので、今これを読んでいるアナタは新たに試算をしてくださいね。
こちらもご参照ください。
住宅ローンについて
今回のポイントは住宅ローンについてですね。
特に奥様はご不安になっておられるようでした。
まず、繰上返済についてですが、種類が二種類あります。
返済期間を短縮する「期間短縮型」
毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」
ともに将来支払う利息の総額は減りますが、より効果が高いのは「期間短縮型」となります。
今回のケースでいえば、毎月の支出については問題はなく、自営で定年が無いとはいえ、
「71歳まで住宅ローンを支払う」
ことがリスクと感じておられます。
となれば、繰上返済は「期間短縮型」を選択することになりますね。
現状での繰上返済を試算。
繰上返済については、金融機関によって手数料がかかる場合もあり注意が必要です。
約250万円を繰上返済をした場合、期間にして約3年5か月短縮され、利息軽減額は約170万円。
(あくまで現在の金利が続いたと仮定)
できるだけ早く、大きな金額であればあるほど費用対効果は大きくなります。
注意点
ここまでは、ほぼ奥様の言われた通りの試算をしてきました。
毎月の預貯金や運用についてもお話しましたが、ここで注意していただきたい点をご案内しました。
お子様の学費についてです。
お子様の進路については明確に予定はされていないとのことでしたが、この10年以内に必要な学費をいくつか算出いたしました。
大学まで進学するとした場合、国公立大学の場合は、今からの預貯金も含めれば問題なく、
私立大学の場合ではお子様二人分の学費の捻出は厳しい試算となりました。
区分 | 授業料 | 入学料 | 施設設備費 | 合計 |
文科系学部 | 785,581 | 229,997 | 151,344 | 1,166,922 |
理科系学部 | 1,105,616 | 254,309 | 185,038 | 1,544,962 |
医歯系学部 | 2,867,802 | 1,073,083 | 881,509 | 4,822,395 |
その他学部 | 958,445 | 258,747 | 234,644 | 1,451,836 |
全 平 均 | 904,146 | 249,985 | 181,902 | 1,336,033 |
今後、塾やクラブ活動等支出も増えてくるのが一般的に考えられます。
現状のとおり、貯蓄が出来るのか、経営状態も踏まえ、更に奨学金や教育ローンも視野にいれ、ご夫婦のお考えを伺いました。
お客様の声
繰上返済で効果がそんなにあるんだ!と思ったのが正直な感想です。
でも、同時に効果的にするには資金も必要で、今後のお金についても貯金や運用に回すことが重要と認識しました。
夫のおこずかいを減らすことしか考えていなかったので、大変参考になりました。
まとめ
今回のケースですが、奥様の不安は住宅ローンについてでしたが、繰上返済の効果を見ていただいたうえで、手元資金を重視することになりました。
繰上返済を検討するのは、次男様の学費について目途がたった後に再検討する!となりました。
その頃には、ご夫婦の老後資金について検討する段階となっていますが、どちらにせよ色々と検討していく必要がありますね。
また、経営についての不安もあり奥様はパートについても検討する方向となり、毎月の支出についても見直していただけました。
【お金】については、損得勘定も必要ですが、見えにくいお金の流れやリスクがあるので、手元にある流用性の高い資金が大切となりますね。
↓以前にもここで具体的に触れているのでご参照いただければ幸いです。
コメント